WEBマーケティング
以前と比べると、消費者の消費行動には大きな変化がみられます。そのなかでビジネスを成功させるためには、顧客エンゲージメントを高めることが重要です。この記事では、顧客エンゲージメントの向上を模索しているWEB担当者に向けて、自社の商品やサービスの販売促進を目指す方法を解説します。自社と顧客の親密度を高めるため、ぜひ参考にしてください。
「エンゲージメント」とは、「契約」や「約束」といった意味をもつ言葉です。ただし、契約や約束そのものを表すというよりも、契約や約束の親密度を表しています。ビジネスシーンにおける「顧客エンゲージメント」とは、企業あるいはその商品・サービスと顧客との親密度を表すものです。
顧客エンゲージメントが高ければ、企業やその商品・サービスにはたくさんのファンがいることになります。ファンは商品やサービスを購入してくれるだけでなく、口コミによってよい評判を周囲に伝えてくれることもあるでしょう。その結果、売上の向上にもつながります。
また、顧客から寄せられた意見を商品やサービスに活かし品質を向上させることで、さらにファンを増やすことも可能です。
顧客エンゲージメントと似た言葉として、「ロイヤリティ」があります。顧客エンゲージメントが表すのは、企業と消費者の間に生まれる関係性全体です。それに対してロイヤリティは、消費者側が商品やサービスに対して抱いている愛着度を示しています。
また、顧客エンゲージメントは、商品の選定~購入までの消費者の行動から測定するのに対し、ロイヤリティはNPS(ネットプロモータースコア)という指標で調査する点にも違いがあります。
SNSにおいては、エンゲージメントは運営者とユーザーのつながりを示しています。エンゲージメント率は、自社の投稿に対して反応したユーザーの割合のことをいいます。マーケティングでも重視される指標であり、運用の状況を把握するためにチェックされます。
たとえばTwitterの場合、いいね、リツイート、返信、フォロー、クリックの5つがエンゲージメントに該当します。エンゲージメント率を計算すれば、企業とその商品やサービスに対して、ユーザーが抱いている親密度を数値で把握することが可能です。
ビジネスにおいては、顧客エンゲージメントを高める必要性が増しています。なぜなら、これまでと同じやり方を続けるだけでは、売上や利益を伸ばすのが難しくなってきているからです。ここでは、顧客エンゲージメントを高めなければならない理由を具体的に解説します。
スマートフォンの普及によりインターネットが一般的に広く利用されるようになり、消費者はさまざまな情報をすぐに入手できるようになりました。情報の流通が拡大するなかで、商品やサービスに対する消費者の目線はどんどん厳しくなってきています。また、さまざまな情報を得るなかで、消費者のニーズは多様化し、複雑になってきているのも事実です。
そのような状況では、単に安いだけで品質が低い商品では売上を伸ばせません。高品質な商品を作っても、費用対効果に優れた他社の商品があれば顧客が流れてしまう恐れもあります。よって、売上を維持向上させるには、顧客エンゲージメントを重視する必要があります。
以前までは、顧客は実店舗に直接出向いたり、営業担当者の説明を受けたりしたうえで、商品やサービスの購入を検討していました。しかし、近年は顧客の購買行動や購買ルートのデジタル化が進んでいます。そのようななかでは、オンライン上でより顧客を満足させられるような購買体験を実現させることが大きな課題です。
満足度の高い購買体験を提供できれば、顧客エンゲージメントも向上させられます。その結果、次に購入を検討する際にも、自社の商品やサービスを候補のひとつとして検討してもらえる可能性が高まります。
コモディティ化とは、競合している商品やサービスがそれぞれの特徴だけでは差別化しにくくなり、価格面の比較が重視されるようになることです。もともと商品やサービスの差別化をしにくい市場で発生しやすいですが、技術発展によりさまざまな市場でコモディティ化が起きるようになっています。
多くの企業が同程度のレベルの商品やサービスを提供できるようになると、高品質かつ低価格で提供しても、ビジネスを成り立たせるのは簡単ではなくなります。そのため、顧客エンゲージメントで示されるような顧客とのつながりがビジネス成功のために重要となるのです。
顧客エンゲージメントを高める方法は、常に顧客の立場に立ち、どのような体験を求めているのかを理解したうえで、それを提供することです。顧客エンゲージメントを高めるには、具体的にどのような方法を実践すればいいのでしょうか。ここでは、顧客エンゲージメントを高める方法について解説します。
インターネットの普及により、消費者がどのように行動したうえで購入に至ったか把握しやすくなりました。顧客の行動をデータとして集めて分析すると、どのような体験を求めているのか理解するために役立てられます。それをもとに戦略を練れば、顧客エンゲージメントを向上させられます。
なお、単に既存の顧客をまとめて分析やアプローチするのではなく、特徴ごとに分類したうえで戦略を練ることで、購買率の改善につなげられるでしょう。
人は、接触頻度が多いほど対象に好感を抱くといわれています。これは、心理学では、単純接触効果とよばれる現象です。よって、顧客エンゲージメントを高めるためには、なるべく高頻度で消費者と接触する必要があります。そのために活用できるのが自社メディアやSNSなどの媒体です。
ターゲットとなるユーザーが関心をもっていそうな情報を発信し、接触する機会を増やしましょう。継続的にコンテンツを投稿し続けるとより多くのユーザーに届く可能性があり、顧客エンゲージメントの向上につなげられます。
CX(顧客体験)は、顧客が商品やサービスに興味をもってから、購入後にアフターサービスを受けるまでの間に体験するすべてのことを表しています。顧客エンゲージメントは、CXを通して高まっていきます。そのため、顧客エンゲージメントを高めるためには、CXそのものの質を向上させることが重要です。
企業が提供している商品・サービスにより、具体的に顧客の生活にどのようなメリットをもたらすのかを想定し、その体験の価値を高めていくことが大切です。
顧客エンゲージメントを向上させるためには、具体的にどのような取り組みを行えばいいのでしょうか。ここでは、顧客エンゲージメントを向上させた企業の事例を紹介します。
三越伊勢丹が運営する「meeco」は、新しい化粧品に出会うことをコンセプトにしたオンラインストアです。このオンラインストアでは、顧客ごとの細かいニーズに対し適切な訴求ができていないという課題がありました。化粧品購入が目的で訪れている顧客だけでなく、ウィンドウショッピングのような感覚でオンライストアを眺めている顧客もいるからです。
そこでWEB接客ツールFlipdeskを導入したところ、対象者を細かくセグメントすることが可能になり、顧客ごとに最適な情報を提供できるようになりました。その結果、購買意欲が特に高いと判断できる顧客に対して効果的なアプローチができるようになり、ROAS(広告費の回収率)は約3倍にもなりました。
株式会社カンナートは、WEBサイトの制作から集客のための施策までをサポートしている企業です。女性向け靴ブランドのECサイト支援を行っている同社は、そのECサイトにWEB接客ツールFlipdeskを導入し、その時々のキャンペーンにあわせてポップアップを表示させられるようにしています。
同社でも同様の機能は構築可能ですが、要望があるたびに制作するとなると顧客側の負担が大きいためツールの導入を決めました。価格と機能性の両面に優れたツールを導入した結果、高い費用対効果で売上の向上に役立っています。シナリオにあわせながらリアルタイムで施策を実行できるため、状況に即した最適な運用ができています。
消費者や市場を取り巻く状況に変化が起きており、ビジネスを成功させるためには顧客エンゲージメントの向上が大きな課題となっています。課題を解決するためには、アプローチする消費者にあわせて最適な提案ができる環境を整える必要があります。
顧客エンゲージメントを効果的に高めるためには、WEB接客ツール「Flipdesk」がおすすめです。ページ内にタグを設置するだけで、最適な情報をユーザーに提示できます。業界最安値で利用できるので、顧客との親密度を高めるための施策のひとつとしてぜひ活用してください。