株式会社堀商店
2025.1.16
玩具、文具、雑貨などの子ども向け商品を数多く取り扱っている堀商店様。商品数が非常に多く、お客様とのコミュニケーションを大切にされている同社では、以前から通販サイトのサポートにWEB接客ツールを活用していました。
一方で、以前お使いだったツールには課題があったとのこと。その課題を解決するために、同社はFlipdeskへのリプレイスを行いました。Flipdeskを導入したことで課題がどう解決できたのか、どのような導入効果が表れているのか。株式会社堀商店 企画室の堀 新太郎様にお話を伺いました。
―まず、堀商店様についてご紹介をお願いいたします。
堀:堀商店は子ども・ファミリー向けの販促景品、イベント用商材、子どもたちが幼稚園・小学校などで必要となる商品を取り扱う卸問屋です。名古屋市の実店舗と自社通販サイトにて、卸価格で販売を行っています。当社の特殊な点は、ネット通販のお問い合わせの導線をしっかり用意していること。一般的にネット通販はあまりお問い合わせにリソースを割きたくないからか、電話番号が書いていなかったり、どこからどう問い合わせをすればいいかわかりにくくなっていたりするものです。ですが、当社はお問い合わせ大歓迎ですので(笑)、電話番号もメールアドレスもFAX番号まで載せています。
―なぜお問い合わせ歓迎のスタンスをとられているのですか。
堀:大きな理由は、扱う商品が多岐にわたることです。また、お客様も非常に多様なニーズを持っていらっしゃいます。そのため、お客様が堀商店のサイトをご覧になったときになかなか全容が把握しきれず、販売機会損失につながってしまうことがあるのです。そこでお問い合わせ導線を整えて、お客様としっかりコミュニケーションをとることが大切だと考えています。
―販売機会損失とは、例えばどのようなことでしょうか。
堀:例えば縁日の事業者様が「スーパーボールすくい」を探されているとします。それだけなら通販サイトで買ってしまえば終わりです。でも、実はそのスーパーボールすくいが大きな会場で開催するイベントの1ブースだけだったとしたらどうでしょう。他にもヨーヨー釣りや光るおもちゃ、お面や花火なども必要かもしれません。当店ならそういったお祭り・縁日用品はすべてそろっています。もしかしたらオリジナルのノベルティの制作にも悩まれているかもしれません。そこでも弊社ならではのオリジナルノベルティのご提案でお役に立てるかもしれません。お客様とコミュニケーションをとることで、そういった当店のラインナップについてお伝えができます。また、場合によっては「秋にハロウィンイベントを開催されるなら、その際のグッズもそろっていますよ」とお知らせできるでしょう。商品数が多いからこそ、お客様としっかりコミュニケーションをとることでお取引の幅が広がるのです。
―通販サイトがきっかけとなって、ビジネスが拡大していく可能性があるわけですね。
堀:はい。いわば通販サイトは当社にとっての営業マンなんです。通販サイトをきっかけにお取引が始まり、継続的なお付き合いにつながったことも多いです。
―そうなると御社のビジネスにとっても通販サイトの存在はかなり大きいといえそうですね。
堀:そうですね。実際、売上の7割は通販サイトが占めています。
―2024年3月よりFlipdeskおよびCross Talkをご導入いただいています。導入の理由やきっかけについて教えてください。
堀:実はFlipdeskを導入する1年ほど前から、他社の類似サービスを導入していました。価格や機能面についてはFlipdeskと遜色なかったのですが、サポートについてはかなり属人的な印象を受けていました。実際、担当者が変更になった後はちょっとサポートが手薄になった印象でした。
もう1つの理由は、管理画面のUIです。ツールを使うのに毎回担当者の方に連絡を取っているとスピードが遅くなってしまうので、ちょっとした修正程度ならなるべく自分で活用したいと考えていました。ところが、以前のサービスは管理画面のUIが難しくて、私には扱いづらかったんです。
ですから、結局はサービス提供元の担当者に頼ることになります。これまでは担当者が迅速に動いてくれていたのでよかったのですが、先ほど申し上げたように担当者が変更になってしまいました。すると、対応のスピードも落ち、「自分自身で修正できない」ことへの不満が顕在化したというわけです。
―Cross Talkについてはいかがですか。
堀:チャットボットも以前から使用していたので、Flipdeskと一緒にリプレイスした形ですね。
―Flipdeskの印象はいかがでしたか。
堀:まず、管理画面のUIが非常に優れていると思いました。修正など簡単な作業なら担当者の方に連絡を取る必要なく、私一人で対応できます。そのためスピード感が損なわれません。もちろん、コーディングなど特殊なことをやろうとするとサポートが必要なのですが、マテリアルデジタルさんは想像以上にサポート体制がしっかりされていて、迅速に対応いただけます。以前のサービスがサポート全振りだったので、マテリアルデジタルさんはUIに全振りなのかなと勝手に思っていたのですが(笑)、サポートもUIも優れているので大満足しています。
―FlipdeskやCross Talkの運用において大切にしている点やこだわりについて教えてください。
堀:一番はとにかく、「お客様の邪魔にならない」ことです。当社は少人数で運営していることもあり、できるだけ問題が起きないように普段から気をつけています。ですから、少しでもお客様が「邪魔だな」と思うようなことはしたくないのです。DMですら今のところは送っていないくらいです。同じように、Flipdeskのバナー等についても、お客様の邪魔にならないような運用を心がけています。
そうした方針とFlipdeskの機能はうまく噛み合っていると感じます。Flipdeskのターゲティング設定は非常に細かくて、同じお客様に同じバナーを複数回出さないとか、一度出したら期間をおいて出すとか、そういった設定が可能です。これは、「お客様の邪魔にならない」という私たちの考え方に近いものだと思います。
―Flipdeskの活用法について教えてください。
堀:まず、カートページでのあわせ買い訴求です。カートに入っている商品や合計金額情報を取得して、あわせ買いのリコメンドを出しています。自動ではなく、自分たちで「この商品に対してこれをリコメンドする」というようにつくっているため手間はかかるのですが、じっくり作り込むことで意図どおりのリコメンドができると期待しています。
また、オプションで会員情報の連携もしていて、飲食店のお客様には飲食店向けの商品ページへ誘導するなどの施策も行っています。その結果、例えばお子様ランチのお試しセットなどをあわせ買いしていただいています。カートページまで来られるお客様は購買意欲も高いので、カートページでの訴求は客単価の向上につながっていると感じますね。
―Cross Talkについてはいかがですか。
堀:Cross Talkは選択肢をかなり作り込んで、商品探しのサポートや堀商店の使い方解説、問い合わせ窓口として運用しています。商品カテゴリや商品数が多いこともあって、シナリオがもう上限に届いているほど使い込んでいます。
―Flipdesk、Cross Talkの導入効果について教えてください。
堀:商品のリコメンドについてはかなりの効果が出ていると感じています。Flipdesk、Cross Talkともにクリック率も高いですし、バナーが出ることに対してお客様からのクレームもありません。これは私たちにとっては非常に重要なことです。その後のCV獲得にもつながっています。
―通販サイトにおけるWEB接客の重要性について、お考えを教えてください。
堀:私たちは20年間通販サイトを運営していますが、実店舗については50年以上運営しているんです。それだけに、店頭接客の重要性は強く認識しています。通販サイトでもできるだけ店頭でのお買い物と近い体験をお客様にしていただきたい。それを意識して通販サイトも構築しています。ただ、WEBサイトの機能だけではできないこともあります。お客様とのコミュニケーションを促進するには、やはりFlipdeskのようなWEB接客ツールが必要なんだと思います。
―FlipdeskやCross Talkを今後どのように活用していきたいかなどの展望について教えてください。
堀:お客様の回遊性をさらに高めていきたいですね。商品が多いのは強みですが、一方でお客様が迷子になってしまう可能性もあります。もちろん、WEBサイト側でできることはやりつつも、プラスアルファとしてFlipdeskとCross Talkがお客様にとっての「地図」になってくれると嬉しいです。
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