株式会社ガモウ関西
2024.3.11
プロの美容師向けに美容材料を販売する専門ECサイト「G SELECT」。一口に美容師といってもオーナーやスタッフ、フリーランスの方など、様々な立場や働き方があり、すべてのお客様に同じ商品をおすすめすればいいわけではありません。そこで、G SELECTではお客様の属性に応じて情報を細かく出し分けることを目的にFlipdeskを導入。トラブルや災害時のメッセージ発信、キャンペーン施策の認知度向上、マガジンコンテンツから商品ページへの誘導、会員登録の促進などの場面で効果を発揮しているといいます。
今回は、G SELECTを運営する株式会社ガモウ関西 デジタルサポート部 部長・亀山 成槻様に導入の経緯と活用法、導入効果についてお話を伺いました。
―まず、G SELECTについてご紹介をお願いします。
亀山:G SELECTは2019年に開設したプロ美容師様向けの美容材料ECサイトです。業界トップディーラーならではの品揃えに加えて、担当者によるリモートでのお打ち合わせ、最新の薬剤に関する情報のご提供や使いこなしのレクチャーなど、トータルでサポートしております。また、商品だけでなくWEBセミナー動画やリアルセミナーなども展開しています。
―2020年10月よりFlipdeskをご導入いただいています。導入のきっかけは何だったのでしょうか。
亀山:会員の属性に合わせた情報の出し分けを行いたかったのです。G SELECTのお客様にはいろいろな方がいらっしゃいます。美容師といっても、オーナーやスタッフ、フリーランス、弊社の訪問担当者がついているサロン様などがあり、それによって販売する商材も変わってきます。そうした様々な美容師の方の多様なニーズにお応えするには、パーソナライズされたコンテンツの出し分けが必要でした。
しかし、それらをサイトのシステムとして構築しようとすると膨大な予算が必要となり、G SELECTの予算規模では難しかったのです。そこで検討したのがWEB接客ツールです。
実は私が前職で通販会社に勤務していたとき、Flipdeskを使っていました。とても便利でしたし、売上にも直接的に貢献してくれていました。G SELECTのサイト規模にもFlipdeskは合っており、会員の属性に合わせて情報を出し分ける機能も備えています。さらにコスト面もお値打ちだったことからG SELECTでもFlipdeskを導入することにしました。
―Flipdeskを導入する際、比較した他社サービスはありましたか。また、Flipdeskを選んでいただいた決め手は何だったのでしょうか。
亀山:他社のツールとFlipdeskで比較検討しました。Flipdeskを選んだ一番の決め手はやはり価格です。もう一つのツールは利用料が高額なかわりに高機能なのですが、それらの機能をすべて一つのツール上でやらなくても、個別のツールを使って多少の手間をかければFlipdeskでもうまく連携できます。G SELECTの会員規模や投資対効果を考えるとFlipdeskがベストだと判断しました。
―使い勝手やUIのわかりやすさなど、Flipdeskをお使いになった際の第一印象について教えてください。
亀山:基本的な設定が直感的にできる点が好印象でした。たとえばシナリオであれば、「どのユーザーにどのタイミングで出すのか」という設定を迷わず行えます。また、プレビュー画面もあるので、バナーを出したけれどイメージと違っていたというトラブルもありません。
さらに、HTMLの編集画面やテンプレートなどが常に改善され続けている点も魅力的でした。たとえば1つのバナーに複数のリンクを設定する場合、以前であればHTMLのソースを直接編集するしかなかったのですが、その部分が「よく使われるテンプレート」としてできたので、簡単に設定できるようになりました。また、視覚的に確認したものをそのままバナーとして追加できる編集画面機能が実装されていて、どんどん便利になっています。
―Flipdeskの導入サポートについてはどのような印象をお持ちでしょうか。
亀山:とてもスムーズなやりとりで、迅速かつ的確にサポートしていただきました。特に導入初期のフォローは手厚かったです。口頭で簡単にお伝えした質問についてもサポート担当から丁寧にメールで説明いただいたり、シナリオのサンプルも作成していただいたり、リマインドもしっかりと電話でいただいたりと、非常に良くしていただきました。導入初期にそういった手厚いサポートをしていただけたおかげで、それ以降は自社のメンバーだけで運用できています。
―ポップアップでどんな情報を出しているかなど、Flipdeskの活用法について教えてください。
亀山:特に助かっているのが、トラブルや災害発生時などに即座に案内を表示できる点です。たとえば先日の令和6年能登半島地震では、震災地域にエリアを絞ってお見舞いのメッセージを表示しました。大雪のときには物流に影響が出ることがあるので、配送の遅延についてお知らせを出しています。また、G SELECTのシステムに何らかの不具合があった場合にも、すぐにご案内を出せています。
こういった情報は、どのページに出すのかも重要です。というのも、お客様は必ずトップページをご覧になるとは限らないからです。商品ページや「お気に入り」ページをブックマークされていることもありますし、検索で直接商品ページにたどり着き、そのままトップページを見ることなく購入される場合もあります。
―たしかにG SELECTはプロ美容師様向けという特性上、一般的なECサイトとはお客様の動きも異なりますよね。
亀山:はい。ですから、重要なお知らせはトップページではなく、カート画面など「すべてのお客様が必ずご覧になるページ」に出す必要があります。そんなふうに、お知らせを出せるページを自由に設定できるのは便利ですね。
―他にはどのような活用をされていますか。
亀山:G SELECTでは定期的にキャンペーン施策を打っているのですが、その認知度アップにもFlipdeskを活用しています。たとえば、新商品発売のお知らせや、お得なセールの告知などです。SNSやメールでも情報発信はしていますが、SNSはどれだけの人が見てくれているかはわかりませんし、メールは開封率が低いです。もちろん、だからといってやらないわけではなく、それらも重要な施策です。ただ、SNSやメールでは「お客様のサイト訪問時」はカバーできないのです。そこで役立つのがFlipdeskです。FlipdeskならSNSやメールでカバーできない「お客様のサイト訪問時」での告知を行えますからね。
その他には、マガジンコンテンツからの誘導もFlipdeskで行っています。というのも、せっかく検索からマガジンへの流入があっても、最終的に商品購入につながらないことも多いのです。そこで、Flipdeskでマガジンの適切な位置にバナーを表示し、該当の商品ページに誘導するようにしています。
あとは、会員登録の促進にもFlipdeskを活用しています。具体的には、G SELECTを初めて訪問されたユーザー限定で「会員登録で今だけポイントをプレゼント」といったキャンペーンのバナーを表示したりしています。これも、ユーザー属性に応じてバナーを出し分けられるFlipdeskならではの施策ですね。
―Flipdeskの運用において、大切にしている点やこだわりについて教えてください。
亀山:常に旬な情報を、必要なお客様に必要な情報を過不足なくお届けする点にこだわっています。先に述べたように、G SELECTのお客様属性は大きく4つ。サロンオーナー様、同じサロンオーナー様でも当社の担当者がついている方、フリーランスの美容師様、サロンに勤務している美容師様です。このお客様属性ごとにおすすめする商品はまったく違ってきます。たとえば、契約条件などの関係でサロンオーナー様には販売してもいいけれど、スタッフの美容師様には販売できない商品もあるのです。にもかかわらず、無関係の商品のキャンペーンを表示したら、お客様にとっては意味のないノイズになってしまいます。
―Flipdeskを導入した効果について教えてください。
亀山:G SELECT開設の早い段階からFlipdeskを導入しているため、導入前後での売上効果などは測定できていません。ただ、バナーのクリック率を見ていると、10%を超えてくるようなものもあります。これは、SNSやメール等と比較しても高い効果だと感じます。やはり、最適なタイミングで最適なユーザーに情報を届けられることが大きいのだと思います。
―WEB接客についてのお考えをお聞かせください。
亀山:ECサイトのプロモーションにおいて、WEB接客はメールやSNS、コンテンツマーケティングなどと同じく、欠かせない要素となっています。G SELECTの運営においても、いまやFlipdeskを活用したWEB接客は基本施策の1つです。
―Flipdeskを今後どのように活用していきたいかなどの展望について教えてください。
亀山:CXの向上という観点では、まだまだFlipdeskの活用余地はあると思っています。FAQやご相談会誘導、チュートリアルなど、お客様のサイト活用度を上げるためにFlipdeskを活用していきたいです。ECサイトは入口であり、その先にリアルな商談機会をつくっていくことが重要と考えています。
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