WEBマーケティング
セグメントはマーケティングを行う上で、効率的かつ高い成果を生み出すために必要不可欠なものです。市場の顧客ニーズの多様化により、マーケティングにおいて自社の商品やサービスをどのような方法でリーチしていけば良いか分からない方もいるでしょう。
本記事では、セグメントの内容や活用シーンを解説します。セグメントの分類例や条件、マーケティングでの活用方法についてもご紹介しているため、参考にしてください。
セグメントとは、全体をいくつかに区分けしたグループを指します。主にマーケティング戦略の初期段階で活用され、自社にとって潜在的な顧客や既存の顧客が存在する市場を対象に、セグメントを作るのが一般的です。
市場には不特定多数の顧客が存在し、ニーズや購買行動などは一人ひとり異なります。そのため、市場全体へ均等に訴求してもあまり効果が得にくいという現状があります。そこでセグメントを行い、自社商品やサービスに興味のある層に集中して訴求ができれば、限られた予算内で効率的にマーケティングを実施できるでしょう。
セグメント化(セグメンテーション)とは、自社のマーケティング対象となるセグメントを分類・特定する作業のことです。セグメンテーションの過程で、さまざまなセグメントを比較分析することで、自社の理想的なターゲット(WHO)を見つけ出せます。
マーケティングにおいて、セグメンテーションは不可欠かつ極めて重要な工程です。
マーケティング領域には、セグメントと似た言葉としてターゲットという言葉も存在します。前述したようにセグメントはある集団やまとまりを区分してできたグループのことです。一方でターゲットは、区分けした一つのセグメントの中からさらに特定の条件に絞り込んだ対象者を意味します。
例えば「30代関東県内に住んでいる女性」というセグメントから、「独身」「既婚」「東京都在住」「年収」などのさまざまな条件で絞り、さらに対象者を細かく設定したものがターゲットです。
セグメントが活用されるシーンには、以下のようなものが挙げられます。
広告配信の場合、年齢や性別、地域、趣味などのセグメントでユーザーを分類することで、適切な広告の表示が可能です。セグメンテーションによって、クリック率やコンバージョン率の向上が期待できるでしょう。
またセグメントは顧客体験を改善するのにも活用できます。過去の購入履歴やWEBサイトでの行動データを基にユーザーを分類することで、個々のニーズに合った商品やサービスの提案が可能です。これにより、ユーザーは自分のニーズに合致した情報をスピーディに得やすくなります。
さらには、セグメンテーションはナーチャリング(顧客の育成)においても重要な役割を果たします。個人情報を提供したリード(見込み客)に対し、購入履歴や詳細な属性に基づくセグメンテーションを行うことで、電話やメール、SMS、DMなどのアプローチがしやすくなるでしょう。
セグメントは、主に以下の4つの方法に分類されます。
それぞれの方法について確認していきましょう。
地理的変数とはジオグラフィック変数とも呼ばれ、主に「国」「住んでいる地域」「気候」「人口」などの地理的要素に基づいた変数のことです。日本の中でも関東と関西で食文化や生活習慣は異なるように、顧客のニーズには地域で差が生じるでしょう。
その際に「東京都在住の20代男性」や「大阪府在住の大学生」といった地域に絞ったセグメントを行うと、より効果的なマーケティング施策を実施できるようになります。
人口動態変数とはデモグラフィック変数とも呼ばれ、人の属性要素全般を対象とした変数です。主に「年齢」「性別」「職業」「所得」「家族構成」などの要素が含まれます。具体的には、年齢では10代や20代などで区分したり、家族構成では独身や4人家族などまで細かく区分したりします。
地理的変数と同様、より細かくセグメントすることで、自社商品やサービスを届けたい見込み客や顧客に対してリーチさせられるでしょう。
行動変数は、既存顧客の行動パターンなどからセグメントする方法です。購入した商品・サービスの利用頻度や時間帯、購入金額などの行動パターンが挙げられます。行動変数でセグメントを行う際は、以下のツールが有効的です。
これらのツールを活用することで見込み顧客の行動を可視化でき、獲得から育成までを効率的に行えるようになります。
サイコグラフィック変数とも呼ばれる心理的変数も、セグメントにおいて重要な分類方法の一つです。顧客がどのような嗜好があるかを仮説立てて、セグメントを行います、主に「性格」「趣味」「価値観」「ライフスタイル」などの要素が対象です。
地理的変数や人口動態変数の定量面の要素が強い分類方法とは違い、心理的変数は定性面での要素が強い変数となるため、情報収集が難しい傾向にあります。顧客へのインタビューやアンケートを実施し、データを集めなければいけません。
しかし収集したデータからは、顧客の嗜好や感情を細かく探っていくことができます。収集したデータを基に他の変数を組み合わせれば、さらに効果的なマーケティング施策を実行できるでしょう。
セグメントをマーケティングで活用する際は、STP分析が有効です。STP分析の呼び名は、以下の3つ手順の頭文字から付けられています。
STP分析では、最初にセグメンテーションにより集団や市場を細分化します。その後はセグメントの中から、自社の商品やサービスを売り込める可能性のあるターゲットを選択する流れです。これをターゲティングといいます。ターゲティングをした後はその中で自社の立ち位置を決める作業が必要です。これをポジショニングと呼びます。
この流れでSTP分析を行えば、市場における顧客のニーズや競合他社との立ち位置、自社商品やサービスの打ち出し方などが明確になり、効率良く成果につなげられるでしょう。
Flipdesk(フリップデスク)は、手軽に導入できるWEB接客ツールです。WEBサイト内にタグを設置するだけで訪問した顧客の属性や行動、購買情報などを収集でき、自動的にセグメンテーションとターゲティングを行います。ターゲティングを行った後は、クーポンの配布や予約配信など、顧客のニーズに応じた接客アクションを実行します。
「顧客体験を向上させたい」「自社商品やサービスの売上アップにつなげたい」などと悩んでいる方は、ぜひFlipdeskをご利用ください。
多種多様なニーズがあふれている現代において、市場競争を勝ち抜くのは簡単なことではありません。そのため、マーケティングにセグメントを活用し、自社にとっての見込み客や顧客に対して適切なアプローチをすることが重要です。
セグメントの正しい分類例や条件を理解し活用することで、自社の売上や顧客満足の向上につなげましょう。