クーポン利用率が4倍に。セット率向上やカゴ落ち防止の効果も

鎌倉発のファッションブランドとして多くのファンを抱える「KEY MEMORY」。同ブランドのオンラインショップは、同社の売上の半分を担うビジネスの重要な軸となっています。そんな「KEY MEMORY Online Shop」では2021年よりFlipdeskを導入しており、クーポンの配布やログイン訴求を実施。結果、セット率が大きく向上するなどビジネスにも好影響が表れているといいます。

「KEY MEMORY Online Shop」を運営するKEYMEMORY代表取締役　鈴木 一平様に、Flipdeskの導入経緯と活用法、導入の効果について伺いました。

初回限定クーポンの利用率向上を目的に導入

ー「KEY MEMORY Online Shop」についてご紹介をお願いします。

鈴木：「KEY MEMORY Online Shop」は鎌倉で生まれたファッションブランド「KEY MEMORY」のオンラインショップです。どこで買ったのか、誰と買ったのかなどを思い出すきっかけになってほしいという想いを込めて「KEY MEMORY」と名付けました。デザインコンセプトは親子3世代で着られる服。実際、お客様は30代から60代と幅広い世代の女性が多く、最近は男性のお客様も増えています。鎌倉に実店舗を構えるほか、全国の百貨店などにも出店しています。そのなかでもオンラインショップの売上は全体の半分を占めており、ビジネス上も非常に重要な存在です。

―2021年8月よりFlipdeskをご導入いただいています。導入のきっかけは何だったのでしょうか。

鈴木：「KEY MEMORY Online Shop」はカラーミーショップというECプラットフォームを利用しています。そのカラーミーショップのアプリストアからFlipdeskを導入しました。導入のきっかけは、ちょうどそのあたりの時期からWEB接客ツールを導入するECサイトが増え始めたことです。そういった流れを見て、うちもWEB接客ツールを導入しようと考えました。

WEB接客ツールでやりたかったことは、新規のお客様へ向けたクーポンの配布です。当時、プラットフォームの制約でクーポンの配布バナーをトップページにしか置けませんでした。それだと広告から直接商品ページに入ってきたお客様にクーポンを配布することが難しかったのです。お客様はその商品が気になったから広告をクリックしてくれたわけで、誰もがトップページを見てくれるわけではありませんから。

機能性の高さとコストの低さが導入の決め手に

―Flipdeskを導入する際、比較した他社サービスはありましたか。また、Flipdeskを選んでいただいた決め手は何だったのでしょうか。

鈴木：カラーミーショップのアプリストアにはFlipdesk以外にもいくつかのWEB接客ツールがあったので、それらを比較検討しました。決め手になったのは、まずFlipdeskのコストが他のツールよりも低かったこと。それでいながら、やりたいことができるだけの機能性を備えていたことです。カラーミーショップが独自に用意しているWEB接客ツールもあって、そちらはさらにコストがかからないのですが、それだと私がやりたかった「シナリオの出し分け」ができなかったのです。

加えて、Flipdeskは導入時にコンサルティングサービスがついていたのも魅力でした。もともと私が考えていた施策以外にも、「こういう施策ができますよ」とか「他社さんではこういった施策で効果が出ていますよ」などの情報をいただけたのはすごく助かりました。

ー使い勝手などの印象はいかがでしたか。

鈴木：使いやすいと感じました。他のWEB接客ツールも試しに使ってみたのですが、特に海外製のツールは正直使いにくさを感じるものもありました。Flipdeskは初心者から上級者まで幅広く使いこなせると思います。弊社でもIT専門部署やエンジニアがいるわけではないのですが、問題なく使えています。仮に今後、新しい人が入ってFlipdeskを使ってもらうとしても不安はありません。

クーポン利用率が約4倍になり、セット率も大きく向上

―Flipdeskの活用法について教えてください。

鈴木：まず、導入の目的でもあった初回限定クーポンのご案内です。また、弊社は1万円以上のお買い物で送料が無料になるので、5,000〜9,999円分の商品をカートに入れていらっしゃるお客様に対して、5,000円以下のアイテムを並べたページをご案内しています。

ほかにも、お客様の情報を取得するにはログインした状態でお買い物していただく必要があるので、ログインの訴求もFlipdeskで行っています。訪問回数の多いお客様には新作の商品に誘導するバナーを出したり、カルーセル広告から飛んできたお客様には広告掲載商品に飛ぶバナーを出したりもしています。これらはFlipdeskの事例集を参考にさせてもらった活用法です。

―Flipdeskを導入した効果について教えてください。

鈴木：初回限定クーポンの利用率が約4倍に向上しました。また、先ほどご紹介した5,000円以下のアイテムを並べたページのPV数がかなり多いです。もともと「1万円以上で送料無料」という情報は掲示していたのですが、Flipdeskでバナーを出すようになって気づいてもらえることが増えたのだと思います。結果、1万円以上のお買い物が増え、客単価が上昇しました。アパレルアイテムはどんな常連さんでも毎日のように購入されるわけではないので、単価に関わるセット率が非常に重要です。このセット率を上げるのにFlipdeskが効果を発揮してくれています。

ログイン訴求についても、Flipdesk導入でログイン率が1.5倍ほど向上しました。ログインいただくとカート内に商品が入れっぱなしになっていることを通知するメールも送れるようになるので、カゴ落ち防止にも役立っています。

中小企業が大手に勝つにはWEB接客ツールが必須

―今後のWEBサイトのビジョンや、Flipdeskの活用の構想について教えてください。

鈴木：アパレルはもちろん、多くのジャンルで中小企業が大手に勝とうとするなら、お客様一人ひとりに向き合った接客しかないと思っています。たとえば、アパレルの実店舗ならコーディネートでご提案することが多いのですが、それをECサイトでも実践するにはWEB接客ツールが必須でしょう。弊社もまだまだFlipdeskでできることはあると考えているので、他社さんの取り組みなども見ながら活用を進めていきたいです。